給与計算アウトソーシングで札証アンビシャス上場のエコミック(札幌市、熊谷浩二社長)は、中国山東省青島市に臨時の計算センターを開設する。現地で中国人アルバイトを雇用し、数年後に開設を検討している本格的な計算センターのトライアルと位置づける。将来的には、現地進出している日系企業や中国企業などの給与計算アウトソーシングに対応できるようにする。(写真は熊谷浩二社長)
 
 エコミックは、大手企業の給与計算や年末調整を行っているアウトソーシング専業の会社。コストや手間がかかる生産性の低い間接業務をアウトソーシングするBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)に取り組む企業が増えており、エコミックの業績も堅調に推移。同社が受注している給与計算は約350社で、社数では業界ナンバーワン。
 
 同社では札幌に拠点を設置してこうした給与計算業務を行っているが、数年前から中国青島市のソフトブレーン・オフショア社に年末調整とタイムレコーダーから就労時間を集計する2つの業務を外注している。
 
 今回、エコミックは青島市に独自の拠点を設置し中国人アルバイト40人を採用、6万5000人分の年末調整社会保険申告書のチェックを行うことにした。
 
 青島ソフトウェアパークにあるソフトブレーン・オフショア社のフロアを賃借し約2ヵ月間開設。中国人の雇用やマネジメントのトライアルを行って問題点や課題を把握することにしている。
 
 エコミックの熊谷浩二社長は、「独自の拠点を持つことで様々な課題が見えてくるだろう。中国人の気性や仕事に対する精度などを検証することで2~3年後には本格的な計算センターを開設したい。当面は日本国内企業の給与計算等を行うが、現地での営業活動も始めて現地の日系企業や中国企業の給与計算アウトソーシングも手がけていく」と語っている。


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