外国人技能実習制度に介護業務が追加される適正化法が11月中旬に国会で成立したことを受け、SATOグループ(札幌市)の職業訓練法人キャリアバンク職業訓練協会(会長・佐藤良雄キャリアバンク社長)は、技能実習生受け入れの監理団体として道内外の介護施設担当者を集めて2月22日から4日間、ベトナムを訪問する。現地の日本語学校や職業訓練校を訪問して道内外の介護施設で働く技能実習生と面接する。IMG_4047(写真は、職業訓練法人キャリアバンク職業訓練協会の佐藤良雄会長)

 外国人技能実習制度は、発展途上国の労働者が日本の技能を学び、帰国後にそのスキルを活かして母国の経済発展に貢献してもらうのが趣旨。日本の機械・金属、繊維・衣服、建設関係、農水産業、食品スーパーなどで実施されており、2016年6月末で全国約21万人の実習生を受け入れている。

 2016年11月中旬には外国人技能実習制度の適正化法が成立、新たに介護業務も技能実習の対象になった。
 キャリアバンク職業訓練協会は、公共職業訓練や無料職業紹介などを行っている非営利の団体。外国人技能実習生を受け入れる監理団体は、非営利団体であることが条件となっていることから、今回SATOグループはキャリアバンク職業訓練協会を監理団体として外国人技能実習生の受け入れを始めることにした。

 介護関連の技能実習生は、介護施設など実習実施者と雇用関係を結び、賃金は最低賃金以上で日本人と同額以上でなければならず、社会保険や雇用保険も日本人と同様に加入する必要がある。実習生と言っても実施実習者は、日本人と同様の働き方で処遇しなければならない。SATOグループ傘下のSATO社会保険労務士法人やSATO行政書士法人などが諸手続きを代行する。

 キャリアバンク職業訓練法人は、2017年2月22~25日の4日間、道内外の介護施設担当者とともにベトナムの日本語学校や職業訓練校など送り出し機関を訪問し、技能実習生と模擬的な面接を行う。実習生が希望すれば諸手続きを経て入国、介護現場で実習を始められるようにする。
 今後、4月、6月にも道内外介護施設担当者とともにベトナム、中国、ミャンマー、カンボジアで現地の送り出し機関を訪問する予定になっている。


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