お茶の伊藤園(本社・東京都渋谷区)が新千歳空港国際線ターミナルに出店した直営専門店は、台湾や中国の訪日外国人観光客の需要を取り込み、予想を上回るペースで売上げを伸ばしている。アジア圏では抹茶などお茶の人気が高まっており、伊藤園では直営専門店を通じてアジア圏でのブランド力向上を目指す。DSC_0420(写真は、新千歳空港国際線旅客ターミナルの直営専門店=伊藤園提供)

 伊藤園は、羽田空港と成田空港に直営店を出店。羽田空港の店舗は、商業施設「江戸小路」に飲食を提供する店舗として出店、成田空港の店舗は出国手続き後のフロアで展開する免税物販店。
 新千歳空港国際線旅客ターミナルの店舗も成田と同じ免税対応の物販店で、今年2月はじめに春節需要を見越して出店した。店舗面積は約20坪で、アインファーマシーズ(本社・札幌市白石区)の免税ドラッグ店舗「アインズ&トルペ新千歳空港店」に隣接している。
 
 日本の伝統文化である「茶」を「和」の空間で演出した店舗として訪日観光客にアピールできるように、金や赤の色調を使いネオンも装飾に利用、目立つ店舗にしている。
 
 伊藤園は、沖縄から台湾のコンビニエンスストア向けに『お~いお茶』などを出荷しており、コンビニ王国台湾での知名度は高い。こうしたアジア圏での知名度を生かし、直営店では50袋入りのお土産用ティーパックなどが多く売れており、「手応えは予想以上」(伊藤園関係者)で早期の黒字化が見込めるという。
 
 新千歳空港は、今後も訪日観光客の利用が増え続けていくと見られ、伊藤園では直営店をアジアを中心とした海外のブランド発信の場として育成していく。


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