土屋ホールディングス(HD、本社・札幌市北区)の土屋公三会長(74)が講師を務める「人間社長塾」の第7期が4月から始まる。土屋会長が全講義を担当し、創業や上場の経験談、挫折体験など単なる座学ではない中身になっており他の経営セミナーとは異質の人間的なアプローチが特徴。IMG_4486(写真は、昨年の6期人間社長塾で話す土屋公三会長)

 土屋会長が、「人間社長塾」を開講したのは68歳の時。事業会社である土屋ホームの社長承継に際して、銀行に勤めていた長男への処遇を当時の北洋銀行高向巖会長に相談したところ、持ち株会社(ホールディングス)を薦められ、HD体制で長男に承継したことがきっかけ。
 
 これまでの経験を長男に一対一で話しても親子故にストンと理解されない。悩んだ末に考えついたのが、塾形式での帝王学伝授だった。長男とともに広く若手の経営者を募り、50人で社長塾を開講。
 土屋会長自身は1回きりで終わるつもりだったが、受講生たちから「友人にも受けさせたい」、「部下に聞かせたい」という声が相次ぎ、以後、毎年継続して昨年までに6期を終えて受講生の数は300人を超えた。
 
 7期目の今年は、4月の『成功と失敗を分けるもの』を皮切りに11月まで毎月1回半日を使って行われる。受講できるのは創業3年以上で50歳までの取締役以上の経営者で8回の全講義を受講することが条件。
 受講料はかからないが、講義で使用する月刊誌『致知』の年間購読料1万円と3KM手帳2016年版2千円が必要。6月と11月の講義は、1期から7期までの受講生を集めた合同大会が開催される。
 
 土屋会長は、「私自身、社会貢献をあまりやってこなかったので私の経験を若い経営者に伝えることで少しでも北海道経済のプラスになればと思っています。正直、もうやめようかと思う気持ちもありますが、受講生が300人を超えたので体力の続く限り継続していくつもりです」と話している。


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