コープさっぽろ(本部・札幌市)の2012年度決算(12年3月21日~13年3月20日)は、店舗事業が前年度より16億円減収の1751億9100万円となった一方、宅配事業は10億円増収の742億9300万円。また、配食事業や保険・旅行取扱いは前年度より約7億円増収になり、店舗事業の不振を宅配とその他事業で補う形になった。その結果、総事業高は2547億1100万円で前年度比0・1%の微増収にとどまった。
 
 総事業高の約7割を占める店舗事業は、デフレと消費低迷、今冬の大雪による影響などで苦戦。前年度より16億3800万円減収になり0・9%減。8月に「コープさっぽろしが輪西店」(室蘭市)を閉店し、11月には「いしかわ店」(函館市)を新規出店、店舗数は107店で前年度と変わらなかったが既存店でのマイナスが響いた。
 
 宅配事業は好調を持続、前年度比1・5%増。そのうち灯油部門は価格高騰などによって97億6500万円、2・7%伸びた。共済事業は15億1300万円、3・9%増、配食事業や保険、旅行等の取扱いなどその他収入も37億1500万円と22・3%の大幅増を達成した。
 
 各部門を総合した総事業高(売上高)は、前年度比0・1%増の2547億1100万円になり事業剰余(営業利益)は同1・8%増の36億400万円、経常剰余(経常利益)は同6・4%増の30億1900万円、当期純利益は27・2%減の8億4300万円になった。
 
 なお、期中の組合員数は141万5265人で2万9418人増加、共済加入残高件数は45万6647件で2万2444件の増加、出資金は620億1500万円で3億4300万円増、組合債残高は357億1600万円、39億2500万円の増加になった。
 銀行借入金は長期・短期を合わせて193億円で前年度より33億円減らした。
 
 2013年度は店舗事業で0・5%増の1760億円、宅配事業で2・2%増の760億円、共済事業で15億円、その他収入で48億円を予想しており、総事業高は1・4%増の2583億円、経常剰余は42%増の43億円を見込む。


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