コープさっぽろは、北海道ユニセフ協会や生活支援ボランティア「きずな」と共同で夏休みに福島の子どもたちに北海道に来てもらう「保養プロジェクト」を実施する。放射能の影響で屋外で十分に遊べない子どもたちを北海道に呼び、自然との触れ合いや農業体験でストレスを解消してもらおうという企画。コープさっぽろでは、この企画を組合員の支援で賄うため、店頭や宅配で募金を呼びかける。(写真は、19日に行われた『福島の子ども保養プロジェクト』の発足会見。右からコープさっぽろ平照治組織本部長、中島則裕常務理事、越田和子北海道ユニセフ協会事務局長、前濱喜代美『きずな』代表)
 
 福島第一原発事故で、福島の子どもたちは放課後や休日に屋外で十分に遊べない状況が続いている。ストレスで体調を崩す子どもも出るなど、放射能を一時的にでも気にすることなく、思い切りからだを動かすことが子どもたちの心身の健康を保つために必要とされている。
 
 コープさっぽろは、北海道ユニセフ協会、「きずな」とともに、福島県在住で放射線量の高い地域に住む小学校3~6年生を対象に7~8月の夏休み期間中、北海道に遊びに来てもらい、自然と触れ合ったり収穫体験などを通して心身をリフレッシュしてもらう「保養プロジェクト」を実施することにした。
 
 7月22日から8月25日までの期間中に4泊5日で6班に分かれて滝川自然の家や倶知安町泉郷、砂川自然の家、東川キトウシ公園のコテージなどに宿泊する。東川町では東川農協の協力でトマトの収穫や地元産野菜を使ったカレーづくりのほか、地元の子どもたちとの交流も行う。
 
 仙台からフェリーで苫小牧入りしてから各地の自然公園を訪れ、旭山動物園や円山動物園を見学して航空便を利用して福島に戻る旅行日程。
 
 各班の募集人員は35人で全体では200人の規模。往復の交通費3万円は自己負担してもらうが、道内に滞在中の経費は無料。福島県生協連と福島県ユニセフ協会が5月末まで現地の子どもたちに参加を呼びかける。
 
 コープさっぽろでは、この保養プロジェクトの費用を組合員の支援で捻出するため100円単位で「おもいでづくり募金」を募り、4月21日から5月31日まで店頭や宅配折り込みチラシで呼びかけることにしている。募金の目標金額は1000万円。
 
 コープさっぽろの平照治組織本部長は、「草の上で走り回ったり寝そべったり、虫を取ったりして自然を満喫して欲しい。ジンギスカンなど北海道の食も味わってもらい、福島の子どもたちに元気を届けたい」と語っている。


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