これまでコンビエンスストアの牙城だった小商圏マーケットに食品スーパーやドラッグストアが参入しているが、セイコーマートの丸谷智保社長は「今後、食品スーパーはこれまでの大商圏マーケットから小商圏マーケットにシフト、小型店舗が増えてくるだろう」という見通しを示した。そのうえで「ここ数年は競争の激しいマーケットになり、その中で淘汰が出てくるのではないか」と語った。イオン北海道の『まいばすけっと』やトライアルの『コンビニ型小型店』など業態を超えた小型店シフトが進んでおり、コンビニ、ドラッグを交えた顧客の争奪が過熱しそうだ。(写真は、丸谷智保社長)
 
 丸谷社長は、セイコーマートの顧客層が徐々に変化していることを示し、「高齢者、女性が増えている」と語った。その背景に高齢者は単品で少量の商品を求める傾向が強まり、女性客は食事を作る時間が短くなって短い時間でも調理できる商品が揃っているコンビニへの来店頻度が高まっていることがあるという。
 
「高齢者や女性は、車を運転して遠くの食品スーパーに行く必要が少なくなり、歩いて行けるコンビニなどの小商圏マーケットに集まり始めた。買い物客の動く範囲がこれまでより狭くなっている。かつて商店街の豆腐屋さんとか八百屋さんがあった時代に戻っているようなもので、普段着で歩いて買い物カゴ持って買い物に行ける店に(買い物客は)行きたくなる訳です」(丸谷社長)
 
 今まではコンビニ、食品スーパーの業態間の競争だったが、今後はその垣根を超えて食品スーパーがコンビニタイプの店を出す傾向がますます強まってくる。トライアルが江別市大麻にコンビニ型店舗をオープンさせたり、イオン北海道が小型食品スーパー『まいばすけっと』を出店するのも、こうした小商圏マーケットを見据えたものだ。また、小商圏マーケットで展開してきたドラッグストアも食品のウエートを高めていることから、「小商圏マーケットのせめぎ合いはしばらく続くだろう」と丸谷社長は見通す。 
 
 そうしたせめぎ合いの中で淘汰は出てくるのは確実。
「外から見ていると小商圏マーケットは良く見えるが実態は激しい競争が展開されている。コンビニマーケットでも過当競争が続いている。コンビニの好調が伝えられるが、その実態はタスポや増税、震災の影響で煙草需要がコンビニに集まってきていることの影響が大きい」(丸谷社長)
 
 コンビニ、食品スーパー、ドラッグストアと小商圏マーケットを舞台にした三つ巴の買い物客争奪は、流通地図をどう変えていくのか。