イオン北海道が今年度から札幌市内を中心に出店すると表明していたコンビニエンスと同規模の小型食品スーパーの出店場所が固まった。当初は、北区麻生方面で検討されていたが、適当な物件がなかったため中央区の区役所近辺と山鼻地区に3月末にも2店同時開店する。イオン北海道は、1~2年でこうした小型食品スーパー60店舗、2014年度中には100店舗を目指しているという。(写真は南5西10=左と南13西22の出店場所と見られる空き店舗)
 
 札幌市内の都心部では食品スーパーが住宅地の近くにない空白地域がある。高齢化が進み、車を使わずに歩いていける距離の店舗は今後ニーズが高まってくるものと見られている。
 
 イオングループのインオリテールは首都圏で小型食品スーパー「まいばすけっと」を200店舗強展開しており、昨年9月には分社化して「まいばすけっと」を設立、積極推進する体制を整備した。
 
 イオン北海道では、一極集中が続く札幌圏でも「都心」、「シニア」、「買い物弱者」を対象にした小型食品スーパーのニーズは高いと見て、「まいばすけっと」の業態運営ノウハウを導入して展開することを決めていた。
 
 今回、初出店するのは中央区南5条西10丁目と南13条西22丁目。
 
 南5条西10丁目は中央区役所に近い石山通沿い。マンションのサイハイツ南5条の1階部分と見られる。南13条西22丁目は、山鼻地区で環状通に面している。
 店舗面積は170~330㎡でコンビニと同じ規模。イオングループのプライベートブランド「トップバリュ」を中心にナショナルブランド品よりも低価格であることをアピール、生鮮食品も揃えて1店舗当たりの年間売上高を2億円程度としたい意向。
  
 商業用店舗の不動産開発会社によると、首都圏では店舗面積300㎡級で上層階が賃貸マンションの小型食品スーパーが主流になりつつあるという。食品スーパーなど商業施設のトレンドは7~8年遅れで東京の出店スタイルが札幌の主流になるとされており、今後イオン北海道の小型食品スーパーやマックスバリュ北海道が検討している小型食品スーパー「マックスバリュエクスプレス」などが札幌の都心スーパーとして注目されそうだ。


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