日本名門酒会は4日、札幌市中央区の札幌ビューホテル大通公園で加盟店や料飲店関係者を招いた札幌試飲商談会を開催した。全国から日本酒25蔵、本格焼酎1蔵、みりん1蔵の27蔵元が参加、“ひやおろし”のほか蔵元の門外不出の“隠し酒”など約140銘柄が出品された。(写真は、札幌ビューホテル大通公園で開催された日本名門酒会の札幌試飲商談会)

 日本名門酒会は、1975年に発足した全国120の蔵元と全国約1800店の酒販店によるボランタリー組織。全国で試飲会を開催しており北海道でも10ヵ所で開催されている。名門酒会に加盟している蔵元は、家族経営など小規模な蔵元が中心で、今回の札幌試飲商談会には「一ノ蔵」(宮城県大崎市)や「浦霞」(宮城県塩釜市)、「越の誉」(新潟県柏崎市)などのほか道内からは「男山」(旭川市)が、ひやおろしや隠し酒を出品した。

 ひやおろしとは、新酒が劣化しないように春先に加熱殺菌(火入れ)した上で大桶に貯蔵、ひと夏を越して外気と貯蔵庫の温度が同じくらいになった時に、大桶から「冷や」のまま二度目の加熱殺菌をせずに樽に卸して出荷したことからこう呼ばれている。冷蔵保管が必要だが、味わいの成分がよく溶け合い、熟成した味覚が特徴。

 また、隠し酒は米や水、酵母や熟成にこだわった数量限定のいわば門外不出の酒。各蔵元は試飲会を通じて30本から数百本の限定販売をする。
 試飲会に参加したのは、名門酒会の加盟店や料飲店などで、参加者たちは12月以降の冬向けギフトや料飲店で提供する酒を吟味していた。なお、試飲会終了後には、一般も含めた会費制の「札幌友の会大試飲会」も開催された。出品された日本酒が購入できるのは、日本名門酒会に加盟している酒販店34店のほか約100店舗。


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