作り手の感性と創造性が詰まったビール、クラフトビールの市場を広げようとキリンビール北海道統括本部は、札幌市中央区の「リッチモンドホテル札幌大通」に期間限定でクラフトビールのアンテナ店を開設した。各種クラフトビールとともに北海道産食材を使った料理も用意され、北海道と親和性が高いクラフトビールをアピールする。IMG_5094(写真は、クラフトビールで乾杯するキリンビール・上田隆史企画部主査=右とリッチモンドホテル札幌大通・半田竜二総支配人。左が小型サーバー「タップマルシェ」)

 クラフトビールは、地ビールを含む小規模醸造で生産されるビールの総称。作り手の思いや手作り的な温かさが感じられるため再認識されているが、これまでは手軽な専用サーバーがなく専門店しか提供できなかったため市場がそれほど広がっていなかった。
 
 キリンビールは、クラフトビール専用の小型サーバー「タップマルシェ」を開発。4種類のクラフトビールが選べ、それぞれ3リットルのPET容器を挿入するだけで簡単に注げるようになったため、昨年から首都圏で「タップマルシェ」の展開をスタートした。東京都内でクラフトビールを提供する店舗は200ヵ所から1年間で1200ヵ所に急増。ハンバーグショップや温浴施設などへの導入も進み、現在は全国で4000店近くに「タップマルシェ」が置かれている。
 
 北海道でも約90店舗に入っているが、さらに道内でクラフトビールを盛り上げようと今回、同ホテル内の飲食店「モディッシュ」を7月25日から10月22日まで期間限定で情報発信のアンテナ店「モディッシュ・バイ・タップマルシェ」を展開することにした。白ワインのようなフルーティで爽やかな香りの「オンザクラウド」、グレープフルーツのような香りで苦みを残しつつ飲みやすい「グランドキリンIPA」、ブラックラガーでラテのような味の「アフターダーク」など全8種類あり、価格は200ml580円、300ml890円(税込)。キリンビールのクラフトビールアンテナ店は東京、名古屋、神戸、静岡に次いで全国5ヵ所目になる。
 
 キリンビールの上田隆史企画部主査は、「北海道は地ビール文化が育っておりクラフトブルワリーは東京都の28ヵ所に続いて19ヵ所と全国2番目のクラフトビール大国。豊富な食材と多様なクラフトビールのペアリングには無限の楽しみが広がっている。クラフトビールを通じて北海道の素晴らしさが再発見できれば良いと思う」と話している。


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