ダイイチ(本社・帯広市)は、7月26日から帯広市内で移動販売車「とくし丸」を走らせる。事前に募った希望者の軒先を回るルートを構築、週2~3回を走らせる。帯広市と高齢者の見守り協定も締結、安否確認や異常に気付いた場合の連絡などで協力体制も敷く。開拓時用画像(写真は、移動販売車とくし丸=ダイイチ提供)

 全国で移動販売車をフランチャイズで走らせている「とくし丸」(徳島市)と契約して始める。ダイイチは、食品スーパーの同業者団体であるAJS(オール日本スーパーマーケット協会)に所属しているが、AJS加盟社の30社近くが「とくし丸」を展開して成功していることから、道内で実施することにした。

 AJS加盟スーパーでダイイチと同じくイトーヨーカ堂と提携している天満屋(本社・岡山市北区)も「とくし丸」を28台走らせており、ダイイチは天満屋に社員を派遣して研修を行ってきた。

 26日から帯広市大空地区を走らせる1号車はダイイチが直接展開するが、2台目以降は個人事業主を募って委託する。移動販売車に積み込む商品は約400品目。冷蔵庫や冷凍庫も搭載し刺身も販売。注文した商品を買うのではなく商品を見て選んで買える。1日の売り上げは1台8~10万円を想定している。

 帯広市内で展開した後に芽室町、幕別町、音更町など周辺にも広げ、各自治体と見守り協定も締結したい意向。店舗のある旭川地区、札幌地区でも展開、近いうちに30台まで増やす。

 同社は、移動販売車で収益を上げることは想定していない。スーパーが近くになかったり、スーパーに買い物に行けない高齢者や介護従事者など買い物弱者に対応するとともに高齢者見守りの役割も果たしたい考え。



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