コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、宅配トドックの食品取り扱い品目を9月下旬から現行の660品目を1・5倍に増やし1020品目にする。この品目数は300坪の食品スーパーに相当する品揃えで、宅配利用者の選択の幅を広げるほか現在の30万世帯から早期に40万世帯に利用世帯数を増やす。IMG_5541(写真は、生協会総会で報告する大見英明理事長)

 宅配トドックの現在の取り扱い品目は、農産120、冷蔵230、冷凍310の660品目。9月第5週からは農産を240に、冷蔵を353に、冷凍を427にそれぞれ増やしトータル1020品目と現行より55%増やす。宅配事業は1981年に協同購入として始まり、経営危機に陥った97年に当時の内舘晟理事長(元みやぎ生協理事長)が「買い物は集団ではなく1人でするものだ」と宅配に切り替えて以来の大幅な品目増になる。
 
 品目数の大幅増強は、14日に札幌市白石区の札幌コンベンションセンターで開催された2016年度生協会定期総会で大見英明理事長が明らかにしたもので、「利尻島でも奥尻島でも週に1回、300坪食品スーパーの代替の役割が果たせる」と強調した。
 
 現行660品目の宅配とトドックの食品売上高は約300億円。店舗の赤字は前期で5億円出ているが、その赤字を埋めているのがトドック事業で売上高経常利益率は8・2%にものぼる。
 現行の利用世帯数30万世帯から早期に40万世帯に拡大し、売上高経常利益率も10%を目指すことにしている。
 大見理事長は、「トドックはアマゾンとの競争になるが、我々は全道33ヵ所の宅配センターを地域の交流拠点にするほか、配達時の高齢者見守りなど利用者とのリアルな接点の価値を高めていくことで競争に勝てる」と話す。


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