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 コープさっぽろは、年末商戦で過去最高の242億円を売上げたことを明らかにした。前年に比べて店舗数が12店舗増えたことが要因。これによって、中間期段階での低迷をカバーできたとしている。(写真は昨年10月にオープンした札幌市西区の西宮の沢店)


 ただ、依然として過去の負債が大きくのしかかっており、経営改善の道は半ばだ。
 コープさっぽろによると、12月21日から1月20日までの1月度の売上げは、242億円だったという。昨年初めに旭友ストアー8店舗の営業を譲り受けたことや、10月には国内初のエコ店舗として札幌市西区に西宮の沢店、11月には幕別町札内に札内店をオープンさせるなど、前年に比べて12店舗の純増となったために、これら店舗の売り上げが大きく貢献した。
 また、12月30日の1日当たりの売り上げも14億円を計上、年末商戦や1日当たりの売り上げともに過去最高を更新したという。ちなみに、12月30日に記録した14億円の売り上げで最高の売り上げを達成した店舗は、「LUCY店」(札幌市白石区)で、約4600万円。札幌市中央区にあるコンビニ並みの店舗面積である植物園店は約190万円だった。
 コープさっぽろは、一昨年から中間決算の公表を中止したために今中間期の業績は明らかになっていないが、業界によれば「億円単位の赤字だったのではないか」と言う見方が強い。
 しかし、コープさっぽろは、食品スーパーにとって最大の書き入れ時である年末商戦を過去最高の売り上げで乗り切ったうえ、2月に入って以降も前年同期比を上回る売り上げを継続していることから、「中間期段階での赤字分を年末商戦で完全に挽回できたようだ」(業界関係者)
 コープさっぽろの前3月期決算は、税引き前当期剰余金は300万円で純利益段階では過去の負債が大きくのしかかった状態を脱せず206億2900万円の赤字となっている。
 今期は、年末商戦の好調で本業の儲けを示す営業利益段階ではプラスを堅持できるものの、未処理損失金や減損会計によって2期連続の実質赤字は避けられそうにはない。
 なお、生協債や出資金などを合わせた組合員拠出金は今期892億円で、前期よりも約67億円増加している。


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