アークス(本社・札幌市中央区)は17日、連結子会社のジョイス(同・岩手県盛岡市)とベルプラス(同・同)の2社、道東ラルズ(同・北見市)と篠原商店(同・網走市)の2社についてそれぞれ合併契約書を締結、存続会社の商号を変更すると発表した。新商号は「ベルジョイス」と「道東アークス」で新決算年度の始まりである2016年3月1日に合併する。IMG_2262(写真は、ベルジョイス社長に就任する澤田司氏)
IMG_0175(写真は、道東アークス社長に就任する篠原肇氏)

 ジョイスとベルプラスの合併では、存続会社をジョイスとする吸収合併方式でベルプラスは解散する。存続会社のジョイスは商号をベルジョイスとし、代表取締役名誉会長に遠藤須美夫ベルプラス代表取締役会長、代表取締役会長に小苅米秀樹ジョイス代表取締役兼社長執行役員、代表取締役社長に澤田司ベルプラス代表取締役社長が就任する。合併を機に、岩手県を中心としたドミナント形成を効率的、積極的に推進していく。合併によって店舗数は62店舗になり売上高は約750億円になる(2015年2月期)。新資本金は未定。
 
 一方、道東ラルズと篠原商店の合併では、存続会社を道東ラルズとして篠原商店を吸収合併、篠原商店は解散する形式とする。存続会社の道東ラルズは、商号を道東アークスに変更して代表取締役会長に渡邊友則道東ラルズ代表取締役社長、代表取締役社長には篠原肇篠原商店代表取締役社長が就任する。
 商号を道東アークスに変更するのは、合併を契機に道東エリアでのアークスグループの中核企業と位置づけるため。合併によって店舗数は14店舗になり売上高は202億1800万円になる(15年2月期)。こちらも新資本金は未定。
 
 アークスは地域子会社の連合体であり、それぞれの子会社のトップには企業を牽引してきた自負が色濃く残る。資本による力関係だけではないM&A(マインド&アグリーメント=横山清アークス社長の造語)による統合が同社の軸であり、実力と面子のバランスをどう取るかがこうした子会社間合併の鍵になる。そういう意味では、今回の2つの合併も名を捨てて実を取る、実を捨てて名を取る――横山流人事の妙が発揮された。


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