大型ホームセンター(HC)を全国展開しているコメリ(本社・新潟市)は、苫小牧市内2店舗となる「コメリパワー苫小牧西店」(仮称)を2016年12月にオープンさせる方向で検討を始めた。苫小牧市西部の明徳町錦岡地区でラルズが展開する「ビッグハウス明徳店」の隣接地約1万坪の民有地を利用する。苫小牧市内ではホーマック(同・札幌市厚別区)も大型HCを2店舗建設中で、「コメリVS.ホーマック」の激突となりそう。IMG_5383(写真は、仮称・コメリパワー苫小牧西店の出店予定地。奥に見えるのは明徳小学校と樽前山)

 コメリは、昨年12月に北海道初進出の大型HC「コメリパワー苫小牧東店」を同市東部地区の新開町にオープンさせたばかり。コメリでは、苫小牧市の人口規模(約17万人)ではコメリパワー2店舗出店が可能と判断、今度は西部地区に出店することにした。
 
 出店予定地は、明徳町錦岡地区でビッグハウス店舗と同様、西山牧場(東京都港区赤坂)の所有地。遊休地の約1万2000坪をすべて30年の定期借地で借りる。そのうち1万坪をコメリパワー店舗、残りを衣料専門店や100円ショップに転貸する計画。駐車場の収容台数は約400台。コメリの店舗面積は約2700坪でコメリパワー苫小牧東店と同じ規模。
 
 この土地は、ビッグハウスが出店した10数年前にホーマックの出店構想もあったが頓挫した経緯がある。
 ただ、商業施設が建てられない第一種中高層住居専用地域のため用途変更が必要。コメリは、都市計画提案制度を利用して第二種住居専用地域に変更し店舗を建設する。
 
 先に行われた住民説明会では、約40人が参加し、出店を望む声や協力する声が出て出席者の中で反対者はいなかった。予定地は明徳小学校に隣接するため道路拡幅や歩道設置など交通対策を求める声も出た。
 
 今後のスケジュールは、用途変更申請を6月初旬にも行い、併せて道に地域商業活性化に関する条例の届出、来年春に大規模小売店舗立地法申請、建築確認申請などを行い、来年12月にはオープンさせる意向。
 
 苫小牧市では、ホーマックが中心部の弥生町と東部の北栄町に今夏オープン目指して大型HCを建設中。昨年10月にはフジタ産業(苫小牧市)からHCの「ハッピーワン」を買収してホーマック店舗に転換、現在5店舗を展開している。
 
 コメリは、苫東地区に流通センターを建設中で2年後に本格稼働する。近い将来には小型店も含めて道内100店舗を目指すとしており、苫小牧はコメリ北海道戦略の実験場となりそうだ。ちなみにホーマックの店舗数は小型のホーマックニコットも含めて126店舗(14年5月末)。
IMG_5359(写真は、ホーマックが建設中の苫小牧市北栄町の北栄店=2015年5月29日午前撮影)
IMG_5367(写真は、同じくホーマックが建設を進めている苫小牧市弥生町の弥生店=2015年5月29日午前撮影)
 

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