IMG_3926 3月27日にJR旭川駅前にグランドオープンした「イオンモール旭川駅前」。初めての週末を迎えたが、同モールの成功は言うまでもなく1階の核テナントとなる「イオン旭川駅前店」の成否にかかっている。モール全体の運営はイオンモールが行うが、1階の食品売場と美と健康のゾーンはイオン北海道が担当する。そのイオン北海道にとっても道内初の取り組みが随所に展開されている。いわば初ものづくしの売場は地域のお客にどう受け入れられるだろうか―重責を担うイオン北海道の星野三郎社長が記者会見で語った意気込みを紹介しよう。(写真は、記者会見で意気込みを話すイオン北海道の星野三郎社長)

 イオン北海道星野社長の発言を以下、紹介する。
「イオンモール旭川駅前は、我々イオン北海道の運営する道内の29ショッピングセンター(SC)の中でも初の駅直結という好立地。駅前のバスターミナルには134路線の発着点があり旭川で最大の交流拠点。駅前の顔になるSCとして努める」
 
「地域のお客様だけでなく、通勤通学の方にも毎日利用してもらいたい。イオンのSCと言えば郊外にあって週に2~3回来店するというパターンだったが、このSCは1日に何度も訪れたくなるような食を楽しむ一大ゾーンを形成している。食品売場だけでなく、イオンモールが展開しているフードコート、食の専門店ゾーンを合わせると約2700坪にもなり、これは北海道にはなかった一大食のゾーンだ」

IMG_3880(イオン北海道が初導入した専用窯で焼き上げる手作りピッツアコーナーも展開するデリカゾーン)  

「隣接して美と健康の体感・体験ゾーンも展開しており、これはライフスタイルに応じた新しい価値を提供することを目標にする最新型の取り組みだ。旭川駅前で実現したことを今後道内店舗でも活性化等で取り入れていきたい」
 
「食のフロアでは、デリカワールドや対面販売など食をとことん楽しめるゾーンを展開する。デリカワールドでは出来立てのピザ、グリルチキンなどの持ち帰りだけでなく隣接するフードコートでも食事を楽しめるようにサービスしている」
 
「生鮮売場では上質指向に応えて近郊野菜や鮮度にこだわった魚介類を提供。水産コーナーではイオン北海道で最大の鮮魚対面売場を展開。地元旭川の男山酒造の酒粕を使用した雪氷糠粕漬、麹漬、西京漬という3つのフレーバーの漬魚も販売、店内加工による自家製の干物を1日200枚の限定販売も行う。肉コーナーでは北海道で有名な富良野産和牛、士別町のサフォークを品揃え強化している」
 
IMG_3888(鮮魚の対面販売もイオン北海道で最大級)
 
「美と健康のフロアでは、オーガニック化粧品やウェルネスコーナーまで豊富に品揃えして選ぶ楽しさも提供している。ボディラボとして特に関心の高いスキンケアは、最大級の品揃えを実現。オーガニック化粧品、自然素材を使用した高機能スキンケア商品、医師が推薦するパラファーマシーの関連商品を集めて個々のお客様のニーズに応える39ブランドを導入した」
 
「国外から訪れる観光客のお客様により快適な買い物を楽しんでいただくよう免税カウンターを2ヵ所設置、人気商品を一堂に集めた専用コーナーも展開している」
 
「グランドオープンに先立ち行った24日から3日間のソフトオープン期間に近隣の皆様を招待したが、この期の売上げは計画をしていた予算を大きく上回った」
 
IMG_3893(イオン北海道初のイオンスタイルストア。ここの成功が今後のイオン北海道SCのリニューアルに活かされる) 
 
 27日のオープン会見でイオン北海道の星野社長が語った意気込みは以上の通りだ。イオン旭川駅前店に最も近い食品スーパーは、平和通買物公園にあるマルカツデパート地下1階のラルズマート。この店ではリニューアルの計画があったが、イオン旭川駅前店の動向を注視して今後の戦略を立てるという。業界関係者によると、イオン旭川駅前店の食品売場は年間20億円前後の売上げになるという。ただ、生鮮食品の特徴を出すためにコスト負担が高く粗利益率はそう高くはないと見られている。
 いずれにしても、同店は「食と美と健康を中心に新しい生活のスタイルをプラスする」というイオンスタイルSCの道内初店舗でもある。イオン北海道にとって絶対に成功させなければならない宿命にあると言えそうだ。


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