IMG_7640 コープさっぽろ(本部・札幌市)は5日、札幌市中央区の教育文化会館大ホールで第49回通常総代会を開催した。道内6地区で開いた総代会を経たうえで開催される全道総代会で360人が出席、2013年度事業報告や14年度予算などを議決した。事業報告で大見英明理事長は、輸入会社の設立やプリペイドカードの導入、店舗と宅配のポイント統合といった今年度の施策について説明した。(写真は、コープさっぽろ第49回通常総代会)
 
 
 
 大見理事長が事業報告で説明した主な中身は次の通り。
 
◇葬儀場のフリエホール(札幌市豊平区)の稼働によって札幌市内の葬儀費用は業界全体で約20%下がったので直営事業にした意義があった。現在は赤字だが、黒字化に向けて努力し、他地域にもホールを作っていきたい。
 
◇北12条店(札幌市北区)は老朽化しており建て替えを検討しているが、来年度以降に具体化したい。
 
◇消費増税で3月はティッシュ、トイレットロール、ビール、米で1ヵ月程度のまとめ買いがあり4~5月は影響を受けたが6月に入って戻っている。生鮮品は順調に伸びている。
 
◇総額表示を大きくして欲しいというニーズがある。少しずつ大きくしているが、当面は税抜と総額の表示を併記し2ヵ月くらい後には総額表示を大きく出せるようになると思う。
 
◇11月に札幌で自前のコールセンターを設置する。これまで他社のコールセンターに委託していたが自前化することで細かなニーズにも応えたい。
 
◇75歳以上は配達無料だが、来年度は注文書をこれまでの1・5倍にして記入しやすいようにする。1億5千万円かけて大きな用紙のマークシートが読み取れるようにする。
 
◇来年度に店舗と宅配のポイントを統合する。ポイントを出資金に振り替えることができるようにすることも検討する。
 
◇イオングループのWAONカードのようにプリペード方式の「ちょこっとカード」を7月から小樽地区で始める。実績を積んだうえで新しいPOSレジの入っている地区で今秋から実施する。WAONカードは発行手数料として300円かかるが「ちょこっとカード」は無料。従来の買い物ポイントカード「レインボーカード」のポイントと合わせカード支払いに応じたポイントが付く。
 
◇出資金配当は累積損失が残っているためまだ復活できない。193億円の未処理損失金を解消したあかつきには配当を復活したい。
 
◇メガソーラーは昨年から稼働しており毎月1100万円の収入がある。後6年間は償却負担があるが、それ以降13年間は利益になるため、やって良かったと思っている。
 
◇新POSレジは従来の市販レジより4秒早く、コストは8掛け、保守費用も7掛け。うまくできたと思う。全道店舗に広げたいが投資を焦ってはいけないと考えている。1998年の経営破綻の再来は絶対にできないので慎重に考えていく。
 
◇経常剰余は43億円と過去最高になったが、他の食品スーパーと比べて利益率は1%以上低い。さらに経営努力をする。
 
◇輸出入を行う「コープトレーディング」を設立した。フェアトレード認証商品の輸入などに活用する。
 
◇役員報酬の総額は7000万円、監事の総額報酬は1000万円。
 
◇5月13日に組合員150万人を達成した。道内総世帯の加入率は55・7%。札幌市内が比較的少なく今後組合員を増やしたい。コープ共済の加入者は道内45万人になった。全国では900万人が加入している。


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