JA北海道中央会やホクレンなど道内農業団体の常勤役員人事が21日と22日に開かれる各団体の総会で正式決定される。3年に1度改選される常勤役員人事で、今回異動になるのは、ホクレン副会長と代表監事、厚生連副会長、道農業開発公社副会長や学経(学識経験者=内部登用)が就く専務理事、常務理事のうち北農中央会常務2人とホクレン専務など。4会長は留任。(写真は北農中央会や道信連、道厚生連などが入っている北農ビル)
 
 道内の農協組合長の中から選出される4団体の会長、副会長など常勤役員は、1期3年が任期。“憲法”と呼ばれる内規では5期15年を超えないこと、改選時に70歳を超えないこと――の2点が選出基準として守られてきた。
 
 内規に抵触して勇退するのは、ホクレン副会長の枳穀勝久氏(JA道東あさひ会長)と遠藤秀孝氏(JAびえい会長)の2人。
 
 枳穀副会長のポストは、酪農担当で後任には同じ酪農地帯の釧路地域からJAくしろ丹頂の瀧澤義一組合長が選出された。代表監事の遠藤氏の後任には、道農業開発公社副会長でJA北はるか会長の木下一己氏が横滑りした。
 
 内規には抵触しなかったが、厚生連の加藤孝幸副会長(JAきたみらい会長)が退任を申し出でたため、後任には西一司・JAオホーツクはまなす組合長(5月末で会長)が選ばれた。
 
 また、道農業開発公社の副会長には石黒義雄・JA北宗谷組合長が就く。
 
 4団体の会長、副会長の報酬は道議会議長とほぼ同額とされているが、道農業開発公社は前理事長で元副知事の近藤光雄氏が役員の報酬削減を実行したために4団体よりも低い。
 
 各団体の内部から登用される学経で交代するのは、北農中央会の永井則夫常務理事とホクレンの高石克己専務理事など6人。学経の内規は2期6年、再任時に60歳を超えないこと。
 
 北農中央会は、3年前に常務1人体制を導入したが、今回従来の2人体制に戻す。
中央会はJA経営と営農・農政の2系列があるが、3年前に1人の常務が2系列を管轄するスリム化を実施したものの、対応できなことがわかったためにそれぞれの担当を置く2人制に戻した。
 JA経営は鈴江康弘氏、営農・農政は村上光男氏がそれぞれ担当する。
 
 ホクレン専務理事には、石川治徳常務理事が昇格、新常務理事に板東寛之参事・酪農畜産事業本部長が昇格する。
 
 JAグループ北海道の新体制は次の通り。
北農中央会▽会長飛田稔章氏(留任、JA幕別)▽副会長長谷川幸男氏(留任、JAいわみざわ)▽常務理事鈴江康弘氏(新任、学経)▽同村上光男氏(新任、学経)
 
北海道信連▽会長菅原輝一氏(留任、JAピンネ)▽副会長勝浦昇氏(留任、JAようてい)▽理事長牧野勇氏(留任、学経)▽専務理事春日茂樹氏(留任、学経)
 
ホクレン▽会長佐藤俊彰氏(留任、JAオホーツク網走)▽副会長伊藤政光氏(留任、JA新得町)▽同小野寺仁氏(留任、JA新はこだて)▽同瀧澤義一氏(新任、JAくしろ丹頂)▽代表監事木下一己氏(新任、JA北はるか)▽専務理事石川治徳氏(新任、学経)▽常務理事高嶋敏美氏(留任、学経)▽同板東寛之氏(新任、学経)
 
道厚生連▽会長奥野岩雄氏(留任、JA富良野)▽副会長西一司氏(新任、JAオホーツクはまなす)▽専務理事原雅弘氏(留任、学経)▽常務理事黒田啓文氏(留任、学経)▽吉道優氏(新任、学経)

道農業開発公社▽富樫秀文氏(留任、学経=元道農政部次長)▽副会長石黒義雄氏(新任、JA北宗谷)
なお、厚生連奥野会長と西副会長は、共済連北海道運営委員会の会長と副会長をそれぞれ兼務する。

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