来年6月末に道内農業団体は3年に一度の役員改選を行うが、道庁農政部長も同時期に異動になることが確実な情勢だ。道農政部長はほぼ2年で交代しており、現在の東修二氏は来年60歳の定年を迎え勇退、次の部長候補は現在十勝総合新興局長を務めている竹林孝氏ということで耳目は一致している。


道庁農政部は横路知事時代に、旧農務部と旧農地開発部が統合されて出来た部だが、部長ポストには旧農務部出身者が多く就いている。農業土木を扱う旧農地開発部出身者は、どちらかというと冷や飯を食わされているが、それでも旧農務部出身者の部長2人が続けば、3人目には旧農地開発部出身者が部長に就任しており、やや型崩れした襷掛け人事が慣例になっている。
現在の東氏は旧農務部出身で、後任が有力視される竹林氏も旧農務部出身だ。
ここで、歴代農政部長と道庁退職後のポストを向田孝志氏以降について見てみよう。敬称略。カッコ内は出身部門。
向田孝志[旧農務部]――副知事――財団法人北海道農業開発公社理事長
柴野直行[旧農地開発部]――協同組合北海道農業土木技術指導協会理事長(後、株式会社道農業建設コンサルタントに改組)
出葉良彦[旧農務部]――社団法人北海道酪農協会副会長
松田利民[旧農務部]――副知事――北海道農業信用基金協会会長
村本進[旧農務部]――社団法人北海道酪農畜産協会副会長
武田善行[旧農務部]――公営企業管理者――HIT理事長―道農業開発公社理事長
福田昭夫[旧農地開発部]――科学技術総合センター
西川昌利[知事室長]――
高柳裕[旧農務部]――道国際農業協会専務理事―道農業信用基金協会会長
麻田信二[旧農務部]――副知事――自営農業――酪農学園理事長
佐藤隆[旧農地開発部]――道農業近代化技術研究センター専務理事
西山泰正[旧農務部](道農業開発公社理事長を兼務)――道銀地域振興室参与
細腰良一[旧農地開発部]――道農業近代化技術研究センター
現農政部長の東氏は、来年5月末に勇退すると見られ、その後のポストは道農業信用基金協会会長が有力と見られている。ただ、道出資団体から道は内部留保金を引き揚げる方針を打ち出しており、農業団体が反発している。すんなり決まるかどうかは分からない。

2人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。