今年8月に自己破産した札幌の光星ハイヤーの車両91台の営業権が同じく札幌の興亜第一交通に売却されることになった。札幌市や北広島市などの札幌交通圏ではタクシー会社が自主的減車に取り組んでおり、破綻した光星ハイヤーの車両がそのまま減車になるかどうかが注目されていたが、営業権売却で配当資金を捻出したい破産管財人の意向や法的に阻止する手立てがないことなどから取得の意向を示していた興亜第一交通に売却されることになった。
 
 興亜第一交通は、北九州市でタクシー会社を経営している第一交通産業グループに属している。同グループには札幌第一交通(札幌市)、構内第一交通(北広島市)の2社もある。
 
 光星ハイヤーが8月に自己破産した後、保有していた91台の車両の行方が関心を集めていた。管財人は配当資金捻出のために営業権売却を進め、名乗りを上げたのは大阪のタクシー会社や札幌の北交ハイヤー、第一交通産業グループの3社。大阪のタクシー会社は札幌に拠点がなく営業権取得で新規参入を目指していたようたが断念。北交ハイヤーはもともとグループだった光星ハイヤーの営業権を買い取る意向だったが、価格面で折り合いがつかなかったという。
 
 結局、管財人と金額的にまとまった第一交通産業グループが興亜第一交通を通じて買収することになった。価格は億円単位と見られているが詳細は不明。
 
 札幌交通圏のタクシー会社は、規制緩和で増えすぎたタクシー台数を減車する取り組みを昨年から行っている。業界内では光星ハイヤー91台の自然減を期待していたものの、営業権の売買は法的に認められており減車の取り組みも法的な裏づけがないため、「協会加盟社で意欲のあるタクシー会社への売却は避けられない」という見方が広がっていた。
 
 興亜第一交通は、既に札幌運輸支局に営業権譲受の申請をしており年明けにも認可の見通し。興亜第一交通では光星ハイヤーの車両のうち車検切れ3台のほか10%を減車する考えで、年明けから運行されるのは80台になる。光星ハイヤーの運転手は他社に再就職した者もいるが元運転者など約200人を採用することになっている。

 札幌交通圏の第一交通産業グループ3社の8月末現在の減車数と保有台数は次の通り。
・ 札幌第一交通 減車9台(減車率7%) 120台
・ 興亜第一交通 減車10台(減車率7・1%) 130台
・ 構内第一交通 減車13台(減車率26%) 37台


2人の方が「この記事が参考になった」と言っています。