北海道新幹線、只今売り切れ中!――切符のことではない。日本清酒(本社・札幌市中央区)が開業を盛り上げようと作った『千歳鶴北海道新幹線H5プレミアムボトル』。予定していた3000本は、2月末の発売から数日で完売。今、ボトルの生産地、多治見でせっせと焼いているが注文を消化するだけでも何ヵ月もかかりそう。「まさかこれほどとは」(広報)と嬉しい悲鳴を上げている。P1080951(写真は、人気を呼んでいる『千歳鶴 北海道新幹線H5プレミアムボトル』の先頭車両と普通車両)

 『千歳鶴』で知られる道産酒造会社、日本清酒。北海道新幹線開業を盛り上げるためにH5系を模した陶器製ボトルの開発に乗り出したのは2年前。髙橋はるみ知事が2011年3月の九州新幹線開業で目にした『N700系プレミアムボトル』。陶器で象(かたど)ったボトルには焼酎が入っていた。「北海道新幹線の開業時にも作れないだろうか」と日本清酒に持ちかけたのがきっかけ。
 
 早速取り掛かったが、ガラスにするか陶器にするかで迷った。しかし、ガラスではH5系のグリーンやパープルカラーをうまく出せない。選んだのは陶器だった。生産しているのは岐阜県多治見市の金子陶器。30数年前にもここで札幌時計台のボトルを作ってもらったことがあった。その縁で今回もH5系ボトルの製作を依頼した。
 
 先頭車両と普通車両の2タイプを用意。形も色もリアルに再現されており、ボトルの中には北海道米を使用した千歳鶴の本醸造が入っている。「後方に注ぎ口があるのでうまく注ぐにはちょっとしたコツがいります」(広報営業商品企画部・櫛引はるかさん)。陶器だから焼目が少しずつ違う。それがかえって手作り感を醸し出している。
 
 ボトルだけではなくパッケージも斬新。黒を基調に北海道の形を同じく黒で浮き立たせ、金色の文字で「北海道新幹線」と印刷している。H5系の車体と丹頂鶴が2羽舞う姿も。内側には北海道新幹線のルートや車両の概要も記載されている。価格は開業に合わせて3260円(1本、税抜き)。
 
「飲む前に飾って楽しみ、飲んで楽しみ、飲んだ後も飾って楽しめます。一番多いのは3本セットにして車両編成にする注文。中には5両編成で買う人や実際の編成のように10本買うファンもいます」(櫛引さん)
 当初は合わせて3000本を揃えた。2月末から販売したところ全国的な人気を呼んで完売。予約注文を受け付けているが、万単位のオーダーが入っているという。「残念ながら今は品切れ状態で急いで焼いているところ。でも陶器ですから焼いて品物が届くまでに1ヵ月ほどかかります。3月末には数千個は用意できますが、まだお客様には迷惑を掛けそうです」と櫛引さんは予想以上の売れ行きに驚いている。


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