北洋銀行(本店・札幌市中央区)と明治安田生命保険(同・東京都千代田区)は「地方創生に関する連携協定」を締結した。同行が生命保険会社と地方創生に関する連携協定を結ぶのは初めて。また、明治安田生命も単独で地域金融機関と地方創生に関する連携協定を締結するのは初となる。両社の知見やそれぞれの情報を活用して相乗効果を発揮できるようにする。IMG_2609 (2)(写真は、3月10日に北洋大通センター4階で行われた連携協定の締結式。協定書を持つ尾越達男・明治安田生命専務執行役=左と北洋銀行・柴田龍副頭取)

 今回の提携は、明治安田生命から北洋銀に北海道の地方創生に向けて共同でできることはないかという提案を受けて実現した。同生命が持つ全国規模のネットワークや道内約1600人体制で取り組む個人・企業・団体への対面サービスと北洋銀の道内基盤を活かすことで地域貢献活動をさらに強化していく。

 連携する内容は①産業振興、観光振興に関すること②地域経済の活性化に関すること③子育て支援に関することなど7項目。具体的な取り組みとして北洋銀が毎年7月に札幌市内で開催している「ものづくりテクノフェア」、毎年9月に東京で開催している「インフォメーションバザール」へ明治安田生命が取引先の出展で協力、明治安田生命が主催している異業種交流会には北洋銀が取引先を紹介して参加を促す。

 また、両者共同で北海道観光版のコミュニケーション支援ボードを作成して道内観光関係機関へ配布を行う。そのほか明治安田生命本社社員食堂での北海道フェア開催、北海道コンサドーレ札幌とタイアップしたサッカー教室や応援ツアーを計画している。

 締結式に参加した北洋銀の柴田龍副頭取は、「明治安田生命は、全国1000以上の拠点と4万人を超える従業員を擁し、対面サービスを得意としている。私どもと組むことで地域振興が相乗効果で発揮できると期待している」と述べた。

 明治安田生命の尾越達男・専務執行役は、「『明治生命こころの健康財団』で長年自閉症研究を進め、その成果として外国人や自閉症、知的障害の方々に困りごとがあった場合に支援するコミュニケーションボードを作成、全国の警察署に配布している。言葉でコミュニケーションできないことを絵で補ってやり取りするもの。外国人観光客が増えている北海道で、まず観光バージョンのコミュニケーション支援ボードを共同で手掛けたい」と話していた。


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