北洋銀行(本店・札幌市中央区)は21日、東日本最大級のものづくり企業展示・商談会「ものづくりテクノフェア2016」を札幌市白石区のアクセスサッポロで開催した。今年は10周年の節目の年で出展企業や団体、大学は228と昨年より20増え、過去最大規模になった。IMG_6438(写真は、開会式で挨拶する石井純二頭取)
IMG_6441(写真は、児島秀平・北海道経済産業局長)

 今回のテーマは、「地方創生の実現に向けて」で、地域の産業振興に地域金融機関の果たす役割を従来以上に打ち出したフェア。北洋銀の取引先や出資先企業ばかりでなく、旭川、帯広、苫小牧、札幌、空知の各信用金庫の取引先企業、さらに道内各大学、公設試験研究機関、各支援機関などものづくりに関わる“産官学金”が一堂に会した。また、静岡県や名古屋市、東京都大田区など以前から北洋銀と交流のある道外各地域のものづくり企業も継続参加した。
 
 注目を集めたのは、ホリエモンこと堀江貴文氏の企業が手掛けた実物大ロケットやドラマ下町ロケットのモデルになった植松電機のロケット「CAMUI」など宇宙開発ロケットの分野。さらに人型ロボットや移動式の水素ステーションも展示され、未来に向けた技術の可能性を来場者にアピールした。
 
 また、食品加工機械ではニッコー(釧路市)が新技術の3Dステレオ計測でフィレの全周を計算して均一な切り身を高速で製造できる装置を展示。また、高速組み立てロボット(ゲンコツロボット)で食品産業の自動化を提案するサッポロ精器(札幌市)などが注目された。
 フェアには道内の工業高校などから学生約300人を招待、次世代のものづくり人材の裾野を広げる取り組みも昨年に引き続き行った。
  
 フェアに先立って行われた開会式で石井純二頭取は、「10周年を迎え東京以北最大のものづくり商談会になった。昨年は580件の商談があったが、産官学金の連携をさらに強化して道内ものづくり産業の発展に寄与したい」と話した。また、6月に着任した北海道経済産業局の児島秀平局長は来賓挨拶として、「ものづくりテクノフェアは有益なビジネスマッチングの場として定着している。経産局としても新市場の創出に取り組んでものづくり企業の稼ぐ力の強化に注力したい」と述べていた。
IMG_6419(写真は、植松電機の開発した「CAMUI」
IMG_6461(写真は、GKIの人型ロボット)


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