北洋銀行(本店・札幌市中央区)と北海道医療大学(石狩郡当別町)は19日、産学連携や道民の健康増進、地域医療への貢献などを盛り込んだ包括連携協定を結んだ。この日、同行柴田龍副頭取と同大浅香正博学長が同行4階セミナーホールで調印式を行った。IMG_3798(写真は、協定書を持つ柴田龍副頭取=左と浅香正博学長)

 浅香学長は、北海道大学病院長などを経て昨年末まで北海道大学大学院医学研究科がん予防内科学特任教授を務め、今年1月1日付で北海道医療大副学長、4月1日付で学長に就任。北大教授時代は、北洋銀との包括連携協定を橋渡し、5年間に亘って第1人者の教授陣を講師にした市民向けの医療セミナーを開催してきた。また、同行の医療総合アドバイザーとして行員の健康管理などに助言している。今回、道医療大との包括連携に至ったのは、浅香学長と同行のこうした経緯が下地になった。
 
 包括連携の第1弾として4月25日(月)から市民医療セミナーを開催、12月まで6回を予定している。北大との医療セミナーは日中の時間帯だったが、午後6時からとして参加者の間口を広げる。
 
 調印式を終えた柴田副頭取は、「医療大とタッグを組んで地域医療や道民の健康増進に貢献していきたい。また大学発ベンチャービジネス(VB)の育成など産学連携も深めていく」と話した。また、浅香学長は、「カレスサッポロと地域医療連携推進法人の設立で合意しており、道医療大はこれまでの歯学中心から医療分野へも進出していけるので北洋銀と様々な連携が考えられる」と述べた。
 
 胃がんの原因ともされるピロリ菌の第1人者で除菌の保険適用にも道を開いた浅香学長だが、官の大学から民の大学にステージが変わることで持ち前の行動力と発信力がどう増幅されるか、こちらも注目される。
  
 市民医療セミナーの内容は次の通り。
・4月25日(月)「脳神経外科から見た腰痛の診断と治療」(札幌麻生脳神経外科病院院長・飛騨一利氏)
・5月12日(木)「認知症にならないために」(北海道医療大学心理科学部長・教授中野倫仁氏)、「認知症の井篭」(同大看護福祉学部教授・山田律子氏)
・6月29日(水)「日本の医療、北海道の医療」(北海道医師会会長・長瀬清氏)
・9月12日(月)「北大病院のおいしい健康食とは?」(北海道大学薬学部教授・北大病院栄養管理部部長・武田宏司氏)
・10月24日(月)「歯と歯ぐきの健康を維持するために」(道医療大歯学部教授・古市保志氏)
・12月5日(月)「がん予防の最前線」(道医療大学長・浅香正博氏)
 いずれの回も総合司会は浅香氏。参加自由で入場無料、定員120人。毎回午後6時から1時間。会場は北洋大通センター4階セミナーホール(札幌市中央区大通西3丁目)。問い合わせは北洋銀法人部(☎011・261・2579)
 


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