北洋銀行(本店・札幌市中央区)と北海道大学(札幌市北区)の包括連携協定に基づく「市民医療セミナー」が16日、北洋大通センター4階のセミナーホールで開かれた。今年度に入って4回目で講師は北海道大学病院長の寶金(ほうきん)清博氏。『脳卒中の予防と治療』をテーマに手術の動画も使いながら約1時間、分かりやすく解説。市民ら約100人が聴講した。
IMG_6698(写真は講演する寶金清博北大病院長)

 寶金氏は1979年北大医学部卒業。2000年に北大脳神経外科助教授に就任。01年に札幌医科大学に転じて脳神経外科教授、06年には札医大附属病院副院長を務めた。その後10年3月に北大に戻り大学院医学研究科脳神経外科学分野教授、同年9月北大病院副病院長、13年4月から北大病院長、北大副理事を務めている。
 寶金氏は、脳梗塞の発症は加齢と関係があり、80代では1年間で1000人中22~3人が発症するデータを示しつつ「脳卒中は予防できる病気だ」と強調した。高血圧、糖尿病、不整脈、タバコ、コレステロール、太りすぎなど脳卒中予防10箇条を紹介、「いずれも科学的な根拠がある」と語った。
 
 脳梗塞には、高血圧が原因で細い血管が詰まるラクナ梗塞、太い血管が詰まるアテローム血栓性梗塞、心房細動によって心臓から血栓が飛んでくる心原性塞栓症の3つがあり、「最近はノックアウト型と呼ばれる心原性塞栓症が増えてきている。心房細動があるかどうかは3日間くらい心電図をつけておかないとなかなか分からないものだが、最近は血栓が飛ばないようにする治療薬も出てきており明るい展望が見えてきた」と述べた。
 講演では、頭の皮の動脈を脳の血管にバイパスする手術やステント治療など通常は見ることのできない最新治療の様子が動画で流された。
  
「2~3年前までは脳梗塞になったら3時間以内に蛇の毒から作られた薬で血栓を溶かす治療をしなければ間に合わないとされたが、今は4時間半以内なら可能になった。大雪山の山頂で倒れてもこの時間なら治療できる可能性がある」とタイム・イズ・ブレイン(時は脳なり)と話していた。
IMG_6692(写真は、北洋大通センター4階セミナーホールで行われた市民医療セミナー)


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