札幌駅前通の旧札幌西武跡地(北4西3)を囲んだ白いフェンスがようやく視界から遠のきそうだ。札幌駅前通まちづくり会社が跡地の一部を利用して飲食を中心としたコミュニケーションスペースを設置、遊休地の有効活用を図るからだ。12月中旬に登場、冬の駅前通の賑わいを演出することになる。20171115_150853(写真は、札幌駅前通まちづくり会社がコバルドオリを開設する仲通り)
提供可:Cobar全体image(写真は、コバルドオリのイメージ図)

 旧札幌西武の土地建物をヨドバシカメラ(本社・東京都新宿区)が取得してから今年で6年。市民にはお馴染みの白いフェンスが四方を囲む沈んだ光景が今も続いている。当初からヨドバシカメラは周辺との一体開発をせず、単独での跡地利用を図る方針を貫いていた。しかし、昨年から北4西3街区の一体開発の協議会が設置されると、ヨドバシカメラも参加、一転して協調姿勢を見せ始めた。

 今回もヨドバシカメラは、市の要望などを聞き入れ、跡地の一部を期間限定で貸し出すことに決め、札幌駅前通まちづくり会社の提案を受け入れて都心の賑わい発信に協力することにした。

 札幌駅前通まちづくり会社が賃借するのは、駅前通に面した間口7m×仲通りの奥行40mの280㎡(約84坪)。コミュニケーションやコワーキングの「コ」と飲食を通じた交流を生む「バル」を組み合わせ、新たな仲通りの文化を創出できるように「コバルドオリ」と名付ける。

 カフェや焼き肉など立ち飲みバーのほかチャレンジショップ、コミュニケーションスペースなど30㎡の屋台を合計9棟設置する。出店者はナショナルチェーンではなく地場を優先する考えで、再開発が進む都心の仲通りの魅力を発掘、発信する人材育成にも繋げる。街区の開発計画にもよるが、賃借期間は最長3年間。白いフェンスが視界からやや遠のき、今年の冬は駅前通のイルミネーションとともに賑わいが戻りそうだ。


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