野村不動産マスターファンド投資法人が資産の運用を委託している野村不動産投資顧問(本社・東京都新宿区)は21日、札幌市中央区南3条西5丁目の観覧車の付いた商業施設「ノルベサ」を85億円で取得すると発表した。売買契約は2月21日、取得予定日は3月7日。IMG_4866 (2)(写真は、観覧車のある商業施設として人気の高いノルベサ)

 野村不動産投資顧問が取得するのは、ノルベサの不動産信託受益権。直接還元法による利回りは5・0%、DCF法による最終還元利回りは5・2%で札幌市内の商業施設として投資利回りは高い。

 ノルベサは、清水建設が施工し2006年4月に竣工した地下1階、地上7階建て。敷地面積約1058坪、延べ床面積は約6534坪。テナント総数は29で賃料収入は5億4400万円。施設稼働率は16年8月末で98・9%。
 
 現在の信託受益権者は、15年に取得したラサールインベストメントマネージメントが組成した特別目的会社(SPC)。野村不動産投資顧問は、①札幌市は東京23区に続く全国2位の転入超過数を誇り安定的に人口増加②インバウンドを含む国内外の観光需要増加が期待できる③観覧車「ノリア」から市内を一望でき、市内有数の観光スポットで継続的な集客が期待できる④周辺は未消化容積率を活用したホテル、商業施設の再開発ポテンシャルが高い――などの理由から取得を決めた。
 
 信託受託者のみずほ信託銀行との信託契約期間は、当初の2035年6月30日から27年3月16日までに変更する。野村不動産マスターファンド投資法人が北海道で資産運用している物件は、野村不動産札幌ビルのほかマンション「プライムアーバン」シリーズ12棟で道内商業施設は初の取得になる。


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