札幌証券取引所は30日午後3時半に2015年の売買を終了、同所で証券会社幹部や理事らが集まり大納会を行った。その場で初お目見えしたのが、『札証の鐘』。新規上場などの際に鳴らすシンボル的な鐘で、新年の売買が始まる4日の大発会にはプロ野球日本ハムファイターズの田中賢介選手が“打ち初め”を行う。IMG_0759IMG_0765(写真は、恒例の三本締めと『札証の鐘』)

 札証の15年1年間の売買代金は699億3600万円で昨年の108億1300万円から6・4倍と好調だった。年間の売買代金が600億円を超えたのは01年以来、14年ぶり。
 小池善明札証理事長は、「700億円まであと少し足りなかった。立会が1日多ければ達成できたが、来年の楽しみにとっておきたい」と話していた。
 
 今年は、6月にアンビシャス市場に上場したエコノス(本社・札幌市白石区)1社のみの新規上場。札証上場57社の全体的な時価総額は1500億円を超えた。札証の運営も順調で15年度は3年連続黒字が確実になっている。
 
 そんな今年の総決算の集まりが大納会。新年の大発会では着物姿の証券レディたちが華やかさを盛り上げるのと対照的に、大納会はダークスーツ姿の紳士たちが多く文字通り手仕舞いの雰囲気。
 挨拶に立った小池理事長は、「今年1年、売買は活況を呈したが特定の1~2社に偏っており、もっと上場会社の売買が均等になって欲しい。また上場会社を増やすことも課題」と述べた。
 大納会の締めくくりは恒例の三本締め。湯浅祐一郎総務部長の発声により参加者全員が呼吸を合わせ1年のけじめをつけた。
 
 この場に初お目見えしたのは『札証の鐘』。これまで札証には東証などが新規上場時に鳴らすような鐘がなかった。昨年は借り物の鐘を披露し、今年の大発会で鳴らしたがシンボル的なものを作ろうということで、札証設立以来66年ぶりに鐘を作ることにした。製作したのは、生駒時計店(本社・大阪市中央区)。そんなに大きいものではなく、上部には札証のロゴマークをあしらった。
 その鐘だが、打ち初めは16年の立会が始まる大発会会場。打ち手は日ハム田中賢介選手。日ハムスポンサーであるアインホールディングスの大谷喜一社長が札証の理事という縁で実現した。田中選手に続いて新規上場で札証の鐘を鳴らすのは果たしてどこになるか。


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