セザールが造成し開業に至らなかった後志管内喜茂別町のゴルフ場が、中国系の投資ファンドに売却され開業準備を進めている。東日本大震災による影響で道内への中国マネー投資は縮減傾向と見られているが、中国富裕層には道内リゾートに対する底堅い投資マインドがあることが分かった。中国資本が取得したゴルフ場は、2年後にオープンする見通しだという。
 
 このゴルフ場は、マンションデベロッパーのセザールが造成したゴルフ場。後志管内喜茂別町にあり、2001年には『セザールCC羊蹄』の名称で18ホールのコースがほぼ完成。
 
 その後、コースの名称を『バーデンカントリークラブえぞ富士コース』に変更してオープンを待つばかりだったが、03年にセザールが民事再生法を申請し事実上の破綻。
 その後コースは、塩漬け状態が続いていた。
 
 今回、明らかになったのは香港や上海の証券取引所に上場している東方グループが投資ファンドを組成、香港、中国の投資家が出資してこのコースを取得、『一達国際ゴルフ倶楽部』の名称で2年後の13年オープンを目指していること。札幌に現地法人の『一達国際投資』を設立した模様だ。
 
 ゴルフ関係者によると、「グリーンの改修工事に入っており、クラブハウスも建て直されると聞いている。コテージを作って中国人プロゴルファー養成のためのゴルフスクールも開くようだ」
 
 道内のゴルフ場が中国資本に売却されたことが明らかになったのは、伊達市内の『トーヤレイクヒルゴルフ倶楽部』に次いで2件目。
 
『トーヤレイク』は、中国人実業家で中国・海南島のリゾートを運営するオーナー、蒋暁松氏。洞爺湖や昭和新山が望める同コースを含む山林907㌶を15億円で取得したと言われている。こちらのコースもコンドミニアムの建設などリゾート地としての整備が計画されている。


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