一般社団法人北海道ファシリティマネジメント協会(札幌市中央区、会長・星野尚夫札幌振興公社社長、略称HFMA)は7日、札幌市中央区の京王プラザホテル札幌で「2017年新春講演会」を開催した。国土交通省北海道局長の今日出人氏が『北海道の将来ビジョン』をテーマに講演、2016年度から始まった第8期北海道総合開発計画の骨格になっている世界水準の観光地形成に向けた取り組みを紹介した。HFMA会員など約250人が参加した。IMG_1821 (4)(写真は、HFMAの新春講演会)

 今氏は、北海道の観光は道央圏が中心で15年度の宿泊客延べ数のうち58%が道央圏に泊まり、インバウンド(訪日外国人観光客)は72%が道央圏で宿泊している実態を紹介。「北海道全体の宿泊客延べ数は1999年度をピークに2010年度まで減少傾向だった。その後、上昇に転じたが全道圏域の中で99年度より増えたのは15年度時点で道央圏だけ。道南圏や道北圏、オホーツク圏、十勝圏、釧路・根室圏は15年度も99年度より下回っている」と述べ、東北海道や北北海道の広域観光周遊ルート形成が不可欠と強調した。

 外国人のレンタカー利用は近年急速に増え、15年度は4万1361台と前年度より70%増加している。道開発局では、電光の道路情報板を英語表記にして通行止めや路面凍結などの注意喚起をしたり、道の駅に無料公衆無線LANを整備するなどしていることを紹介した。レンタカー利用は香港、台湾、韓国の旅行者で65%を占めるが、「現在、中国本土の免許証では国内のレンタカーが利用できない。利用できるようになればレンタカー利用は莫大になるだろう」(今氏)と話した。

 インフラツーリズム(公共施設見学ツアー)も増えており、今氏は豊平峡ダムについて言及。「ダムを作った時に掘った坑道があって、そこで熟成したワインが『ダムワイン』として販売されたり、コーヒー豆や茶葉の熟成に利用されている。坑道は一定の温度、湿度が保てるほか振動が少ない点も熟成を促すポイントになっているようだ」と述べた。

 今氏は、第8期北海道総合開発計画の主要施策になっている世界水準の観光地形成によって、「外国人来道者を増加させ、政府が目標とする20年訪日外国人4000万人の達成に貢献したい」と話していた。


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